禅の静けさ、京都の夏。ホテルスタッフおすすめ「霊源院」
2020/07/08
夏の京都には、禅寺がよく似合います
仏教にあまり詳しくない人でも、「禅宗」「坐禅」という言葉は聞いたことがあるはず。静かなお堂で行われる坐禅からは、京都らしさをイメージする人も多いでしょう。実際、京都にはたくさんの禅寺があり、一般参拝者でも坐禅やお茶席などの体験が可能です。
京都の禅寺には、夏がよく似合います。
本日は、その中でも格別な夏時間を過ごせる禅寺、「霊源院」をご紹介しますね。
臨済宗大本山建仁寺塔頭 霊源院
「霊源院」というお寺にピンとこない人も、「建仁寺」なら聞いたことがあるのではないでしょうか。1202年開創、京都最古の禅寺として毎日多くの参拝者が訪れる名所です。
塔頭(たっちゅう)とは、大きな寺院に寄り添って建てられている庵や小院を指します。霊源院は建仁寺のわきにある、小さなお寺。小さいといっても、それは建仁寺に比べての話です。参拝すれば、法話や坐禅体験を通じて禅宗とその教えを体感することができます。
夏だからこその…
どうして禅寺には夏が似合うのかというと…
京都の夏は、五感をフルに使うことでますます充実するから。
坐禅をするつもりで、静かにイメージしてみてくださいね。
まずは庭園。禅寺と言えば枯山水です。霊源院にも「甘露庭」という枯山水庭園がありますが、夏の間は視界いっぱいがみずみずしい緑で満たされています。
庭園から聞こえる小さな水音にも集中してみてください。天気が良い日なら、蝉の声も聞こえるはず。もしかしたらカエルや虫の声も飛び込んでくるかも知れません。
深く深呼吸すると、かすかにお香が鼻をかすめるでしょう。
霊源院では、ご住職によるお茶席体験もできます。しゅんしゅん湧くお湯、お抹茶の色を堪能しながら、これまた深く深呼吸。京都の夏の匂いを、体いっぱいに吸い込んでみてください。両手に持ったお茶碗のまるみが、心をホッとさせてくれるはずです。
どうでしょう。
静けさの中で五感を研ぎ澄ませる旅に、出たくなりませんか?
甘茶の寺
霊源院は「甘茶の寺」とも言われています。
枯山水の庭「甘露庭」には、青々と美しい甘茶の花が咲きます。アジサイの仲間である甘茶の花は、見た目もアジサイそっくり。乾燥させた葉を煎じると甘味があることから、古くから甘味料代わりに用いられてきました。
「花まつり」「仏生会」などと呼ばれるお釈迦様の誕生を祝う仏教行事で、お釈迦様の像にひしゃくで注がれるのも甘茶です。
庭園いっぱいに咲く甘茶の花を眺められるのも、初夏だけです。
霊源院 アクセス
臨済宗大本山建仁寺塔頭 霊源院
〒605-0811
京都市東山区大和大路四条下ル小松町594 霊源院
・JR奈良線「東福寺駅」から京阪電車「祇園四条駅」下車徒歩12分
・京都駅から市バス206系統「清水道」下車徒歩5分
2020年8月16日まで、新庭園「鶴鳴九皐」の特別公開もされています。
詳しくはこちらをご覧ください ▶▶▶ http://reigenin.jp/
夏の京都で深呼吸
2020年、ちょっと大変だった春。
きっと多くの人が、『自由に旅に出たい』『早く美しい景色を見たい』と願っていたはずです。
もちろん、まだ油断はできません。でも、静かな禅寺でゆっくりと過ごす時間は、密の正反対。もしかしたら例年の夏より静けさが増しているかも知れませんから、この機会に京都で禅寺巡りをしてみてはいかがでしょうか?
ホテルスタッフ一同で、あなたの夏旅とすてきな時間をサポートさせていただきます。